ダンボールの
トリビア

ダンボールの歴史

ダンボールは1856年イギリスで、帽子の汗取り用として使用されたことが発祥とされています。
日本では、明治42年(1909年)に片面ダンボールを作ったのが始まりで、当時の原紙には書籍の表紙や紙器容器などに使われていた黄ボール(黄板紙、俗称「馬ふん紙」)が用いられました。しかし現在はダンボール原紙という専用紙を使うようになり、物流を支える脇役になったのは戦後の高度成長後、木箱に替わって全国に拡大したと言われています。ダンボールの特徴でもある波状の紙をフルートと呼んでいますが、これは500年ほど前に、日本に渡来した南蛮人が来ていた洋服の首回りについていた波形の布を指し、形がダンボールの中芯に似ていたためフルートと呼ばれるようになりました。

ダンボールの原紙について

ダンボール原紙は、強度を高めるための波状の「中芯」とそれを挟むように面裏に貼られた「ライナー」で形成されています。

【ライナー】
●Kライナー(クラフトライナー)
強度的にも優れ、幅広い分野で使用されています。1m²当りの重さが180g・210g・280gと3種類あります。g数が重いほど強く良いダンボールになります。
●耐水ライナー・撥水ライナー
Kライナーの表面に耐水加工や撥水加工をした原紙で、主に青果物(キャベツやレタスなどの野菜類)や果物の箱などに使われています。
●Cライナー(ジュートライナー)
再生紙を多く含んだライナーで、強度的にはKライナーより落ちますが、価格的に安価で内装箱に多く使われています。1m²当りの重さが160gが一般的です。
●白ライナー
KライナーやCライナーを晒したライナーになります。青果物のほか、贈答用や食品関係など高級感を出す箱に多く使用されています。

【中芯】
●一般中芯
一般的に使用されている原紙で、1m²当りの重さが120g・160g・180gと3種類あります。グラム数が多くなるとダンボールが固くなります。
●強化中芯
中芯を強化剤などの薬品で固くし、強度をもたせた中芯になります。1m²当りの重さが180g・200gの2種類があります。

ダンボールの用途別種類

●片面ダンボール
中芯の片面にライナーを貼ったもの。
●両面ダンボール
中芯の両面にライナーを貼ったもの。
●副両面ダンボール
両面ダンボールの片側に片面ダンボールを貼り合わせたもの。

【ダンボールの厚み】
ダンボールを構成する厚みの種類は、
A段(Aフルート)・・・みかん箱や青果物の箱など、一般的によく使用されています。
B段(Bフルート)・・・小さい箱やギフト箱など、小さめの箱によく使用されます。
C段(Cフルート)・・・A段とB段の中間の厚みで、国内ではあまり使われません。
W段(AB段・Wフルート)・・・大きな箱や重量物の梱包などによく使用されます。
他に重量梱包・コンテナ・木箱用としてAAA段、AA段と呼ばれる特殊なものもあります。他に薄くて軽いマイクロフルートと呼ばれるE段、F段、G段などがあり、内装箱や化粧箱、贈答用などの個装箱として使われ、B段に比べ表面が平滑なためきれいな印刷が可能で、美粧印刷に適しています。

箱以外のダンボールの応用

ダンボールというと「箱」のイメージが圧倒的ですが、そんな中でも最近はPOPや展示用什器(ディスプレイ)などの販促ツールや積載物の移動に使われるパレット・災害用品など、一時的な使用が目的の製品が多く出てきました。
中にはペット用の棺桶や保育自動のための迷路、室内で遊ぶ子供用のハウス、ダンボール製のおしゃれな額縁等、エコを考えた夢あふれる商品が次々と考え出されています。

ダンボールのリサイクル

ダンボールの原料は、ほとんどが使用済みの紙(古紙)からできています。ダンボールは他の紙製品と比較すると、古紙が非常に多く含まれています。使用済みダンボールはリサイクルによって回収され、再びダンボールの原料に生まれ変わります。再生は約7回まで可能といわれています。リユース率96%を誇るダンボールは地球にやさしく、リサイクルの優等生なのです。

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